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令和5年度第1回総合教育会議

2023年08月03日掲載

富士宮市教育委員会では、令和5年7月20日に令和5年度第1回総合教育会議を実施しました。

令和5年度第1回総合教育会議

はじめに、学校給食の調理過程を確認するため、学校給食センターの視察を実施しました。
その後、学校給食で提供される物資の選定方法や食物アレルギー対応、学校給食センターにおける情報発信について、学校給食センターから説明を受けました。
それを基に、教育委員から残食や排水処理の対策、アレルギー除去食を提供する具体的な流れなどについて質問がありました。
会議終了後には、視察と協議を踏まえて、その日の献立として、牛乳、ご飯、鶏肉のから揚げ、キャベツの塩昆布和え、じゃが芋の味噌汁を試食しました。

議事録

開会

市長挨拶

(教育総務課長)
 初めに、総合教育会議の主催者であります須藤秀忠富士宮市長から御挨拶をお願いいたします。

(市長)
 皆さん、こんにちは。総合教育会議に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
 本年4月27日に市長としての4期目の任期がスタートし、引き続き市政のかじ取りを務めさせていただくことになりました。どうぞよろしくお願いをいたします。
 さて、去る6月18日には、世界の宝、富士山のあるまち富士宮市として、世界遺産登録10周年を祝う記念祭が盛大に行われました。世界遺産登録決定日の感動を思い起こすとともに、積極的にまちづくりを進めてきたこの10年を大変感慨深く感じた次第であります。
 私は、富士宮市の未来のため、市長として「世界遺産富士山にふさわしい品格にある富士宮市」の実現に向けて、全力で取り組んでまいる所存であります。
 皆様には、引き続き御協力をお願い申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

議事

(市長)
 それでは、次第に基づきまして議事を進行いたします。
 本日の議題は、「安全安心な食の提供について」であります。
 事務局からの説明を求めます。よろしくお願いいたします。

(学校給食センター所長)
 早速ですが、食育のみちとして調理工程を見学していただきたいと思います。

 (給食の調理工程見学)

(学校給食センター所長)
 それでは、説明させていただきます。
 富士宮市立学校給食センターは、分散していた旧学校給食センター、芝川学校給食共同調理場、柚野小学校給食室、芝川中学校給食室の4か所を統合しまして、平成29年4月に供用開始いたしました。今年で7年目となります。調理能力は、1日最大1万3,000食、現在は1日約1万600食を市内の小学校21校、中学校13校に提供しています。また、1日に小学校2コース、中学校1コースの3コースのメニューの副食を作っています。
 調理方式はドライシステムといいまして、衛生面を考えて、調理場内の床を乾いた状態に保ち使用することになっています。
 従事職員は、市の事務職と栄養士を含む8人、調理・配送業務は、平成29年度から株式会社東洋食品が担っておりまして、約100人体制で日々業務を行っています。
 施設の概要は、以上です。

(学校給食センター職員)
 それでは、学校で給食を提供する法律的な根拠について、説明します。
 こちらは、学校給食法に則って学校給食を提供させていただきます。
 第1条に、法律の目的です。第1の目的というのは、当然のごとく、児童生徒に給食を提供するということになります。そして、学校給食法は、昭和29年に公布されています。そのときの社会情勢を反映しまして、児童生徒に給食を提供することにより国民の食生活の改善への寄与というのがもう一つの目的として掲げられていました。しかし、その後、平成21年に改正された際は、食生活の改善の目的が削除されまして、食に関する正しい理解と適切な判断力を養う食育に関する項目が新たな目的として付け加えられて現在に至っています。
 次に、第2条、学校給食の目標になります。第1条の目的を目指すために、第2条のほうで目標を掲げています。
 まず、第1号です。適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること。こちらは、児童生徒に給食を提供する基本的な事柄になります。それ以下の2号から7号までは、食育に関係することが掲げられています。
 2号、日常生活における食事について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を培い、及び望ましい食習慣を養うこと。
 3号、学校生活を豊かにし、明るい社交性及び協同の精神を養うこと。
 4号、食生活が自然の恩恵の上に成り立つものであることについての理解を深め、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。
 5号、食生活が食に関わる人々の様々な活動に支えられていることについての理解を深め、勤労を重んずる態度を養うこと。
 6号、我が国や各地域の優れた伝統的な食文化についての理解を深めること。
 最後に、7号、食料の生産、流通及び消費について、正しい理解に導くことでありまして、食育に関する目標、学校の中での友人関係を育むということから食についての流通や経済、または自然環境を尊ぶ精神など幅広い分野を学校給食法の第2条に規定しています。
 次に、学校給食センターの取組について説明いたします。
富士宮市では、理想の食事の形を伝える。和食を徹底的に取り入れる。新鮮な地域の食材を取り入れる。献立や味つけを工夫する。情報を発信するということに力を入れています。その内容について詳しく説明します。
 給食が薄味なのはどうして、御飯、パンなどの主食の量が多い気がするという声をいただくことがあります。そういった声に関して、学校給食法第8条、学校給食実施基準、第1項、「文部科学大臣は、児童又は生徒に必要な栄養量その他の学校給食の内容及び学校給食を適切に実施するために必要に事項について維持されることが望ましい基準を定めるものとする」とあります。
 給食で必要な栄養量は、学校給食実施基準第4条、学校給食設置基準で定められています。
 栄養量については、基本は1日3回のうちの1回の食事ですので、1日に必要な栄養の3分の1が取れるように決められていますが、カルシウムや鉄分など、不足しがちな栄養については、1日に必要な半分の量を給食から取れるように決められています。逆に取り過ぎが心配される食塩については、食事として献立が成り立つ程度の最小限の量が設定されています。現在、家庭での塩分の摂取量が多いというデータが全国的に出ております。塩分の取り過ぎによる生活習慣病を予防するため、学校給食では小学校で1食2グラム、中学校で2.5グラムと非常に少ない塩分量で献立を立てるように設置基準が出ています。だしのうまみ、香辛料などを利用し、少ない塩分でもおいしく食べてもらえるように工夫をしています。
 だしについて、昆布、いり粉、かつおぶし、混合だしなど、それぞれのだしの取り方に合った方法で煮出し、汁物は塩分を測定しています。だしの味見も行い、だしをしっかり取ることを意識しています。
 必要なエネルギー量は、富士宮市では実際に児童生徒の平均身長から計算して、それぞれの学年に合わせて提供しています。
 資料にあるグラフは、たんぱく質、脂質、炭水化物のエネルギー比率を表しています。1960年の頃の食事は、主食の御飯と、おかずが焼き魚、みそ汁、あえ物、漬物などでした。1980年頃は、御飯を中心に魚や肉、野菜、海藻、豆類などのいろいろなおかずを組み合わせて食べていました。これを日本型食生活と呼び、理想の食事であると言われ、きれいな三角形となります。現在の食事ですが、油を使った料理や肉などのおかずが多く、米を食べる量が少なくなってきています。日本型食生活が、日本で作られる様々な農産物、畜産物、水産物などを使うことができ、また栄養のバランスがとてもよい特徴があります。
 現在、御飯の消費量が減っており、御飯よりおかずを多く食べる家庭が増えているため、給食の御飯やパンの量が多く感じるという声をいただいていますが、将来に向けて健康によい食生活のため、この日本型食生活に沿った炭水化物、たんぱく質、脂質のバランスがよい献立を提供しています。1か月のうち半数以上が和食を取り入れ、和食の基本となるだしは料理に合わせて使い分けています。
 これらの基準に合わせ、富士宮市の給食は5人の栄養士で全員が共通理解をしながら、市内の小中学校に提供する献立を作成しています。学校からの連絡ノート、検食後などの意見を参考に献立を改善、検討しています。
 揚げパンが食べてみたいという声に応え、昨年度の1月に提供しました。ナンが食べてみたいという声に応え、今年度9月に提供予定です。麺の回数をもっと増やしてほしいという声も多くいただいていますが、麺の製造業者の稼働日と給食センターの3献立の組合せを検討しても難しいものもあります。学校からいただいた意見や要望は、学期ごとに給食センターから回答を送らせていただいております。
 次に、給食の食材の選定について説明します。給食の物資は、栄養士の立てた献立を基に選んでいます。
 写真は、1か月に1度行う献立検討物資選定委員会の物資選定の様子です。校長、給食主任、学校教育課、栄養教諭、調理員の代表、給食センター所長が集まり、食材の味、見た目、産地、価格、原材料に不要の添加物が入っていないかなどを考慮し決定します。
 野菜については、富士宮産、静岡県産の食材を優先に使用するようにしています。現在、学校給食用物資納入業者登録をしている業者は28者です。うち、市内野菜農業業者は8者です。
 次に、実際のメニューについて説明します。富士宮やきそばは、富士宮の自慢の料理であり、こどもたちにも人気のメニューなので、年に何度か提供しています。肉かすやアオサ入りいわし粉を使用し、本格的な味になるようにしています。年に1度、富士宮産の食材を徹底的に取り入れた富士宮の日、静岡県産の食材を積極的に取り入れたふるさと給食の日を実施しています。この日には、う宮米の富士宮コシヒカリ、きぬむすめといった品種の米飯を提供しており、大変好評です。富士宮の日の宮汁は定番メニューです。今年の6月は、市の魚であるニジマスを揚げ、バーベキューソースをかけて提供し、こちらも好評でした。
 また、宮っ子オリジナル朝食コンクールで特別賞に選ばれた料理の提供もしています。令和4年度特別賞の洋風じゃがべーは、肉じゃがを洋風にしたもので、お肉の代わりにベーコンを使用し、最後にバターを入れて香りをつけています。
 行事食は、ひな祭りや冬至など、様々な行事に合わせて提供しています。7月は七夕献立を提供しました。七夕汁は、春雨を天の川に、オクラを星に見立てて、目で見ても楽しめるようにしました。七夕ゼリーも、こどもたちが楽しみにしているデザートの一つです。
 11月24日は、いい日本食の語呂合わせから、和食の日となっています。給食では、日頃から和食を積極的に提供するよう意識していますが、改めて和食のよさを知っていただく機会にしてもらいたいと思い、取り入れています。揚げパンは、昨年度の1月に初めて提供しました。揚げる温度や時間をどう設定すれば、時間がたってもおいしく食べてもらえるか、試行錯誤して作りました。こどもたちからも好評で、また食べたいとの声をいただいています。今後は、きな粉味などの少し違った味も提供していきたいと考えています。
 スペイン料理は、スペイン空手ナショナルチームが富士宮市を訪問した昨年12月に、こどもたちにスペインへの興味を持ってもらう目的で、トルティージャを提供しました。トルティージャはスペインの卵料理のことで、給食センターで一つ一つ手作りしました。お米のムースも人気メニューの一つです。富士宮で取れたお米を使用して作られ、パッケージにもさくやちゃんのイラストが載っています。
 次に、給食センターでの食物アレルギー対応について説明いたします。
 富士宮市では、小麦、卵、乳、エビ、カニ、ピーナッツの6品目について除去食対応をしています。特定原材料8品目のうち、そば、クルミについては、給食で原材料として使用することがないため、対応品目から外しています。また、エビ、カニ、ピーナッツについても、症状が重篤な場合が多いことから、現在は給食で食材そのものを出すことはありません。除去食とは、その名のとおり、通常食からアレルゲンを抜いて調理した料理のことで、このスライドのとおり、かき玉汁の献立の日には、卵アレルギーの児童生徒に対して、右の写真のように卵を抜いて調理した、すまし汁を提供しています。
 また、通常食と除去食で見分けがつくように、皿の色を変えて、別の籠で個人宛てに名前のラベルをつけて配送するようにもしております。
 次に、小学校1年生などの除去食新規対象者決定までの流れについてお話しさせていただきます。食物アレルギーを持つ児童生徒については、毎年2月に学校から生活管理指導票を配布し、医師が診断結果を記入したものを提出していただきます。その後、4月に食物アレルギー除去食希望調査を実施し、希望があった児童生徒の保護者と学校、給食センターとで個人面談を実施します。個人面談では、児童生徒の現在のアレルギーの症状や学校での対応について、情報共有を行います。その後、6月末に食物アレルギー除去食実施審査会を実施し、個人面談を行った児童生徒について、本当に安全安心に除去食を提供できるかどうかを検討します。これらの手続を経て、2学期から除去食の提供が開始されます。
 今年も審査会を実施し、4名の児童が新たに対象となったため、8月からは13校23名の児童生徒を対象に除去食を提供予定です。4月から除去食提供を開始してほしいという声をいただくこともあるのですが、食物アレルギー対応はこどもたちの命に関わることであるため、4月から時間をかけて十分に検討を行い、学校の経営体制が整った2学期から対応開始という形を取らせていただいております。
 毎月、除去食対象者とのやり取りを行う食物アレルギーの関係書類には、1か月分の献立の使用物資のそれぞれのアレルゲンを表示してあり、これらを基に食べる料理と食べない料理、家庭から持参する料理を選択して提出していただきます。
 また、実施基準に満たないなどして除去食を提供していない児童生徒については、詳細献立表をチェックして、一部連動対応していただいているというケースもあります。また、コンタミネーションといって、アレルゲンそのものは使われていないものの、その食品工場の中で同じラインで使用しているなどして、混入する可能性のある場合についても、こちらに分かるように表記をしています。
 次に、給食センターからの情報発信についてお話しさせていただきます。給食のレシピを知りたいという多くの市民の声を受けて、昨年から富士宮市のホームページに給食のレシピを掲載しています。また、健康増進課、子ども未来課とともに、富士宮市としてクックパッドの公式キッチンを立ち上げ、レシピを掲載しています。レシピ掲載のリクエストも受け付けていまして、随時更新しています。
 また、このほかにも、今日の給食として、毎日の献立の写真と学校からの声を市のホームページに掲載しています。今日皆さんに食べていただく献立も、明日以降、市のホームページにアップする予定ですので、御覧いただければと思います。
 また、先ほど御覧いただいた「給食のひみつ」という動画には、栄養教諭協力の下、給食センターでの大量調理の様子や野菜農家へのインタビューなどを取り上げており、1人1台端末やユーチューブで見られるようになっています。
 このほかにも社会科見学や施設巡りなどで給食センターの調理の様子を見学していただいています。ここ数年は、コロナ禍で試食については中止としていたのですが、この夏から試食も再開することとしましたので、また以前のように多くの市民の皆様に給食センターに来ていただけるとうれしいなと思っております。
 また、資料として給食のひみつクイズというものがありまして、社会科見学に来た小学生を対象に作成しましてお配りしているものになります。先ほど見学していただいた食育のみちにも同じクイズがあります。
 最後に、昨年、富士宮市で初めて揚げパンを給食に出したときの委託業者との会議、視察の様子です。委託業者とも連携を取りながら、安全安心で、おいしい給食の提供を目指し、日々取り組んでいます。
 給食センターからの説明は以上となります。

(市長)
 事務局からの説明が終わりました。
 それでは、「安全安心な食の提供」につきまして、皆様の御意見を伺いたいと思います。

(教育委員)
 丁寧な説明をありがとうございました。
 アレルギー対応について、きめ細かな対応をしていただいているということで、すばらしいと思います。その中での質問なのですけれども、実は今、1学期の間は、十分な情報交換やヒアリングなどを行い、十分な対応をなさったということですが、その1学期の間の給食はどうなっているかということが1点目です。
 それから、アレルギーを除去した場合、カロリー数が減ってくると思うのですけれども、その分はどうやって補填するのかというのが2点目です。
 それから、給食センターの運営について、現在のところ、児童の負担で、大変安価な形で提供されているということを承知していますけれども、少子化が進んでいく中で、そういったやり方を踏襲していいのかどうかということ。そう申しますのは、長期的な観点で見たときに、運営の方法などを含めて考えていく必要があるのではないかということを感じております。

(学校給食センター職員)
 それでは、食物アレルギー対応について、私からお答えさせていただきます。
 まず、1学期の間の対応として、家庭から弁当を持ってきていただいて対応しています。あとは、例えば、卵アレルギーの子について、毎回卵が出てくるわけではないので、卵アレルギーのときだけ、それは食べずに別のものを食べるなどして対応していただいているこどもはいます。学校で、年度初めに学校と保護者の方で話をしていただいて、この辺りは詰めていただいている形になります。
 カロリー数が減るという点について、卵や乳のアレルギーの分のエネルギー量は減ってしまうのですが、その点については、面談のときにお話しさせていただいて、おうちでその分の補填はしていただくようにお話しさせていただいております。

(市長)
 給食センターの運営については、学校給食法に則れば、給食を作るに当たっての人件費、光熱水費などについては市が負担していますが、食材の費用は保護者が負担するということでやっています。しかし、昨今、値上げが続いていますので、国庫補助金をもって、値上げせずにやっている状況です。ただ、国庫補助金がなくなるということになると、質が落ちてしまう恐れもありますので、それは防ぎたい。市としては、国が負担していた分を来年度は市の一般財源から負担しようという思いでおります。

(教育委員)
 施設見学をさせていただいて、栄養管理等に対処していただいている点がよく分かりました。
 その中で、実際に1年間の中で児童生徒が3食食べるとなると1,095食程度で学校給食の比率からすると16%程度の比率になると思います。やはり一つ理解していただきたいことは、84%を家庭で食べているということになりますので、家庭での食事の重要性というものをもう一度認識していただくよう取り組んでいただけたらと思います。
 それから、気になる点は、残食率です。食缶などが戻ってきたときに容器の重量を量ることで残食率が出ると思いますが、その対応はどのようにしていますか。
 また、これだけ大きい調理施設になると、残飯処理から排水関係もかなり重要になってくると思います。その中で、油はかなりの量を使用していると思いますが、処理方法が分かれば教えていただきたいと思います。

(学校給食センター職員)
 それでは、排水の処理方法について、特に油について御説明いたします。
 排水処理施設には、食器を洗った水などが一斉に流れ込むのですけれども、処理施設の手前にグリストラップということで油と処理水を分離する槽があります。そこで軽い油は上に上がって、そこの水だけを排水処理槽に流すという形になります。週に1回、そのグラストラップにたまった油を産業廃棄物業者に吸い取ってもらっています。

(学校給食センター所長)
 油に関しまして、フライヤーで使った廃油は、また別の回収をしておりまして、それは流しておりません。業者に回収に来てもらっていまして、売り払いをしています。

(教育委員)
 ちなみにどのぐらいのリッター数になるのですか。

(学校給食センター所長)
 廃食用油という言い方をしておりまして、こちらのほうが昨年度の1年間で7,380リッターを回収してもらっております。1リッターの単価26円で買い取っていただき、年間として21万1,000円程度を歳入に入れています。業者は静岡市にある会社でございます。
 食べ残しの対応策について、各クラスで食べ残ってしまったものは大きな食缶にクラスごと戻ってきて、それを量っています。1か月ごと集計しておりまして、栄養士のほうで、例えば何のメニューのときにどれぐらいあったか、確認しております。6月でいいますと、魚のメインの日の残食が多い傾向にあります。どんなメニューのときに残ったのが多いかを見ながら、次の献立の味つけを考えたり、切り方とか食べやすさを次の献立に役立てるような形を取っています。
 また、学校のほうでも、今、完食までは求めておりません。絶対食べなさいようにという指導はしていないものですから、食べ切れなかったら残してもいいけど、一口でも食べてみようという形で、指導をしてもらっています。そのため、なるべくこちらのほうも、どうやったらおいしく食べてもらえるかなというのを考えております。

(教育委員)
 給食というのは、こどもたちにとっての一日の生活の中での楽しみの一つだと思います。こどもたちの心身の健全な発達に資する食事ということで、細部にまで配慮していただき、安心安全に提供していただけていることに感謝を申し上げます。
 ホームページなどでも多くの情報を発信されているということで、保護者にとってはとても安心材料になると思います。一番身近に感じられる安心材料は給食だよりになると思うのですけれども、その給食だよりは、本当に年間を通して、とても充実した内容になっていると感じています。今年の4月の学校だよりには、学校給食の取組について書いてありましたし、季節に合わせた食べ物が出るときには、その由来も書いてあったり、それから食生活で気をつけなければいけないことがチェック項目で掲載されていたりするので、こどもとともに親も改めて学べる内容になっているのではないかと思います。
 それから、年度末には年間を通して残食が少なかった人気メニューも掲載されていましたし、作ることだけではなくて、残食もしっかりデータ化して把握されているのはとてもすばらしいことだと思いました。
 今日、見学させていただいた中で、分量を量りながら容器に入れているところで、出席者分を入れているというようなお話がありましたけれども、毎回、各学級の出席者を確認しながら量を入れているのでしょうか。それから、こどもたちが牛乳を飲むときに、その年によってか、学校によってかは分からないのですが、ストローを使用しているのかどうかというところもお聞きしたいと思います。直接飲むという話もよく聞くので、そのストローの使用の有無がSDGsに対応してなのか、それとも別の理由なのかというところで、ひとつ教えていただきたいと思います。

(学校給食センター所長)
 まず、人数の把握について、食材を前もって発注するものですから、例えば、今日突然休んだ場合は把握できません。2日前まででしたら対応できるような状況です。前もって1か月に1度、基本の人数表を学校からもらいます。業者はその表を基に作る量を決めておりますので、当日の確認はできません。
 それから、牛乳のストローの関係ですけれども、ストローは学校にお任せしている状況ですが、給食センターからは使用を推奨するようなことは言っておりません。また、県の牛乳協会では、できればストローを使ってほしいというお知らせは学校にはしていますが、学校によっては、SDGsに関連して、プラスチックのものをなるべく使わないようにというお考えの下で使っていないところもありますが、各校にお任せしている状況であります。

(教育委員)
 給食センターのオープンの年に、御招待いただいて立ち会った覚えがありますが、稼働している姿を拝見したのは初めてだったので、非常に感動しました。
 給食センターのセンター方式については、メリット、デメリット、それぞれいろいろあるかと思うのですが、今日は非常に、学校経営の側からすると、こんなにしっかりと食育に関して取り組んでくださっていることに感謝いたします。自校での給食がよいという御意見も聞くのですが、その日の天気や食材の仕入れ、職員の健康管理なども含めて考えると、センターでこのように対応していただいて、学校側も感謝しているだろうと思います。
 食育というのは、そこに作ってくださる方がいれば、そこに感謝の言葉を添えるというのが食育かなと思っていたのですが、教室にきれいな花を添えて情操が育つわけではなく、きれいな花を生けたら、大人がそれに、きれいなお花だねと言葉を添えることで初めて人間の情操は育ちます。おいしいものをいただいて、おいしいねという友達や家族がいて初めて食育への情操が育つという話を私は耳にしたことがあります。
また、昨今のこどもたちの置かれている食環境というのは、今、大変厳しいかなという思いがあります。朝食もそうなのですが、給食からこどもの食生活や意識を育てる。また、こどもを通じて保護者の食生活への意識を育てることも、給食センターだったらできそうな気がしますので、負担もあるかと思いますが、施設見学の機会がもう少し増えて、皆さんの工夫や努力を目の当たりにすると、今日の私のように非常に感動すると思いますので、回数を増やしていただけるとありがたいと思います。
 最後に、アレルギー対応について、どんなにアレルギー対応を丁寧にしても、結局、運動性誘発のアナフィラキシーというのは起こり得ます。実際にニンジンにそれまでアレルギー持っていなかった子が、アナフィラキシーを起こして、すぐに救急車を呼んだということもありましたので、本当に学校でのアレルギー対応というのは、毎年、研さんをしていく必要があると思っていますので、また一層の努力を期待しております。よろしくお願いいたします。

(市長)
 ただいまのは御意見ということでよろしいですね。
 それでは、今日のまとめになりますが、施設見学をさせていただきまして、本当にありがとうございました。完成した当時に一度見学したばかりで、その後、ずっと見学することもなかったもので、今日は改めて見学させてもらって大変勉強になりました。
 現在の学校給食センターは平成29年の供用開始以来、市内全ての小中学校の児童生徒に給食を届けています。
 先ほど調理工程の見学をさせていただきましたが、献立の作成に始まり、調理・配送など多くの職員が携わり、業務を遂行していただいていることに敬意を表したいと思います。
 これからも、児童生徒の楽しみである給食の安全安心な提供を実施していただきますようお願いいたします。
 以上で、本日の議題についての協議は終了いたします。

(教育総務課長)
 長時間にわたり御協議いただきまして、ありがとうございました。
 以上をもちまして令和5年度第1回富士宮市総合教育会議を終了いたします。本日はありがとうございました。

閉会

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教育委員会事務局 教育部 教育総務課 総務係

〒418-8601 静岡県富士宮市弓沢町150番地(市役所6階)

電話番号: 0544-22-1182

ファクス: 0544-22-1242

メール : e-somu@city.fujinomiya.lg.jp

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