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更新日:2026年2月12日

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目次

 

父母の離婚後の子の養育に関する民法等の一部改正(親権・養育費・親子交流等)について

令和6年5月17日、民法等の一部を改正する法律が成立し、令和8年4月1日に施行されます。(令和7年10月31日閣議決定)。

この法律は、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、こどもを養育する父母の責務を明確化するとともに、親権・監護、養育費、親子交流、養子縁組、財産分与等に関する民法等の規定を見直すものです。

親の責務に関するルールの明確化

父母が、親権や婚姻の有無にかかわらず、こどもを養育する義務を負うことなどが明確化されています。

父母間の人格尊重・協力義務

父母は、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもの利益のため、互いに人格を尊重し協力しなければなりません。次のような行為は、この義務に違反する場合があります。

・父母の一方から他方への暴行、脅迫、暴言等の相手の心身に悪影響を及ぼす言動や誹謗中傷、濫訴等

・別居親が、同居親による日常的な監護に、不当に干渉すること

・父母の一方が、特段の理由なく他方に無断でこどもを転居させること(※1)

・父母間で親子交流の取決めがされたにもかかわらず、その一方が、特段の理由なく、その実施を拒むこと

なお、この義務に違反した場合、親権者の指定又は変更の審判、親権喪失又は親権停止の審判等において、その違反の内容が考慮される可能性がありますので、ご注意ください。

 

※1:DVや児童虐待から避難する必要がある場合には、他方の親に無断で子を転居させたとしても、義務に違反するものではありません。

こどもの利益のための親権行使

親権(こどもの面倒をみたり、こどもの財産を管理したりすること)は、こどもの利益のために行使しなければなりません。

親権に関するルールの見直し

父母の離婚後、1人だけが親権を持つ単独親権のほかに、離婚後も父母2人ともが親権を持つ共同親権の選択ができるようになります。

父母の離婚後の親権者

父母の婚姻中は父母双方が親権者ですが、これまでの民法では、離婚後は、父母の一方のみを親権者と定めなければなりませんでした。今回の改正により、離婚後は、共同親権の定めをすることも、単独親権の定めをすることもできるようになります。

親権の行使方法(共同親権の場合)

親権は、父母が共同して行います。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他方が行います。

こどもの進学、大きな手術など、特定の重要な事項(こどもの将来に大きく関わること)は二人で話し合って決めることが原則ですが、次のような場合は、親権の単独行使ができます。

監護教育に関する日常の行為をするとき

こどもの利益のため急迫の事情があるとき

なお、父母の意見が対立するときには、家庭裁判所で父母のどちらかが1人でその事項を決められるようにする裁判を受けることもできます。(親権行使者の指定)

養育費の支払確保に向けた見直し

こどもと一緒に住む親が、他方から養育費を確実に受け取ることができるよう、法廷養育費が定められ、裁判手続きなどの見直しも行われました。

合意の実効性の向上

これまでは、同居親と別居親の間で養育費の支払を取り決めていたとしても、別居親が養育費の支払を怠ったときに別居親の財産を差し押さえるためには、公正証書や調停調書、審判書などの「債務名義」が必要でしたが、今回の改正により、養育費債権に「先取特権」と呼ばれる優先権が付与されるため、債務名義がなくても、養育費の取り決めの際に父母間で作成した文書に基づいて、差し押さえの手続きを申し立てることができるようになります。

法廷養育費

これまでは、父母の協議や家庭裁判所の手続きにより養育費の額を取り決めなければ、養育費を請求することができませんでしたが、今回の改正により、離婚時に養育費の取決めをしていなくても、こどもと暮らす親が、こどもと暮らしていない親へ一定額の養育費を請求することができるようになります。

法廷養育費は、あくまでも養育費の取決めをするまでの暫定的・補充的なものです。こどもの健やかな成長を支えるためには、父母の協議や家庭裁判所の手続きにより、各自の収入などを踏まえた適正な額の養育費の取決めをしていただくことが重要です。

※法廷養育費の規定は改正法施行後に離婚した場合が対象です。

裁判手続の利便性向上

家庭裁判所は、養育費に関する裁判手続きをスムーズに進めるために、当事者に対して収入情報の開示を命じることができます。

また、養育費を請求するための民事執行の手続きでは、地方裁判所に対する1回の申立てで財産の開示、給与情報の提供、判明した給与の差し押さえに関する手続きを行うことができるようになります。

安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

こどものことを最優先に、親子交流や父母以外の親族との交流に関するルールが見直されました。

親子交流の試行的実施

家庭裁判所の手続き中に親子交流を試行的に行うことができます。家庭裁判所は、こどものためを最優先に考え、実施が適切かどうかや調査が必要かなどを検討し実施を促します。

婚姻中別居の場合の親子交流

父母が婚姻中にこどもと別居している場合の親子交流は、こどもの利益を最優先に父母の協議で定め、決まらない場合は家庭裁判所の審判により決めることになります。

父母以外の親族とこどもの交流

祖父母など、こどもとの間に親子関係のような親しい関係があり、こどものために必要があるといった場合、家庭裁判所は、こどもが父母以外の親族との交流を行えるようにできます。

詳しい内容または、その他の改正内容については、下記法務省作成パンフレットや法務省ウェブサイト、裁判所ウェブサイトをご覧ください。

父母の離婚後の子の養育に関するルールが改正されました(法務省作成パンフレット)(PDF:1,705KB)(別ウィンドウで開きます)

法務省ウェブサイト「民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について〔令和8年4月1日施行〕(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

裁判所ウェブサイト「離婚と子どもをめぐる新しいルールについて」(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)

 

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