富士宮市について
2021年09月17日掲載
白糸会館ホールに展示しています。
白糸神代杉は、昭和61年12月に静岡県富士宮市佐折の白糸財産区有林より発掘されました。
白糸北西天子ケ岳南東斜面、大倉川の支流、白糸財産区有林、笹野・鎌場・新道坂の三地区の接する地点の扇状地堆積物の中から発見されました。
発掘地点の高度は、550mですが、北西2、4kmの天子ケ岳は、海抜1,330mあり、そこまではかなり急峻(きゅうしゅん)な地形となっています。この神代杉は、谷あいの扇状地の上に生息したと推定されています。
神代杉の根回りは直径3m・樹幹の直径2.5m・短径1.9mの楕円形の断面をもっています。
樹齢は、606年と推定されています。(国立奈良文化材研究所測定結果)
この神代杉の埋没年代は、1140年ごろと考えられます。また、神代杉の枯死に関わる4m以上の堆積物で埋めた土砂の崩壊が、地震によるものか、台風などによるものか、これまでの結果では、特定できていません。
現在までのスギ属の変遷の歴史的経過を考えると、白糸から出土したこのスギは、日本の林業発展の一翼を担ってきたものと位置づけることができるかもしれません。
なお、この神代杉の上部を輪切りにして、富士宮市民文化会舘と富士宮西富士図書館に展示してあります。
白糸出張所
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